MadVR
MadVR (公式フォーラム)
- madshi により開発されているビデオレンダラーです。最高品質のイメージ描画が最優先とされていて、動作には非常に高いグラフィックカード性能が要求されます。
主要な機能と特長:
- 高品質のカラーサンプリング (chroma upsampling);
- 高品質の YCbCr -> RGB 変換;
- 高品質なビデオ スケーリング アルゴリズム (bicubic, mitchell, lanczos, spline その他);
- 色域とガンマ補正によるディスプレイの較正;
- 完全な 16 ビット処理
- グラフィックカード バイパス アルゴリズム
- すべてを GPU シェーダ経由で処理
他のビデオレンダラーと MadVR の比較

上記のイメージは VMR-7 と MadVR で出力したフレームの比較です。これは、サンプルビデオを 5 倍に拡大(イメージの違いを分かりやすくするために)してあります。MadVRの方では左頬や髪、右肩の輪郭線が滑らかになっていることがはっきりと分かります。
ただし、通常はこのサンプルのようにイメージのサイズ大きく変更することはめったになく、実際にリアルタイムで処理を行っている場面では、これほど違いが顕著ではないという点にご留意ください。
システム要件
- 3D DirectX 9 への完全な対応;
- ピクセル シェーダ 3.0;
- 128 MB 以上のビデオ メモリ;
- Windows XP 以降のオペレーティング システム
インストール
インストールの方法
- 公式サイトから.ZIP ファイルをダウンロード
推奨バージョン 0.84.4 (それ以外は DVD の動作に問題あり) 以降
- ダウンロードしたアーカイブを展開後、他のプログラムから参照することを考慮にいれて、展開したフォルダ毎 "Program Files" 内にコピーすることをお勧めします。
- プログラムと同じフォルダ内にある install.bat を実行(ダブルクリック)することで MadVR のシステムへの登録が完了します。
Light Alloy における初期設定
- 設定(F10) / ビデオ / 出力 タブの "レンダラー" で MadVR を選択します。
- 任意のビデオファイルを再生します。
- 再生を開始したら F9 キーを押して、フィルターツリーを表示、右画面内の madVR Renderer タイル(赤色)をダブルクリックして MadVR の設定ダイアログを開きます。
- Edit settings ボタンをクリック -> rendering \ general settings の項目 enable automatic fullscreen exclusive mode のチェックを外します(システムがクラッシュするリスクを回避するため)。
- 右下の Apply -> OK ボタンを押してダイアログを閉じた後、任意の方法でビデオを一旦閉じます (完全に停止、別のファイルを再生、プレイヤーを閉じる等)
最初にすることは?
上記の設定が完了したら、まずは全画面でビデオを再生してみることをお勧めします。
再生されている映像が滑らかに描画されているかを確認してください。そしてビデオの再生中に Ctrl + J を押して統計情報を表示後dropped framesの値を確認するのですが、まずはビデオの読み込み中に欠落したデータがカウントされている可能性があるので Ctrl + R を押してカウンターをリセットします。画像の品質や大きさを変えながら、いくつかのビデオを再生してみて、値が極端に増加する傾向がある場合は、グラフィックカードの性能が madVR の要求を満たしていない可能性が高いといえます。
MadVR の設定
イメージのスケーリング
フィルターツリーから madVR 設定ダイアログを開いて、Edit settings ボタンをクリックします
最初にお使いのモニタデバイスを選択します。そして例えばスケーリング アルゴリズムを変更する場合
Luma upsampling (変更例: 540p -> TV 1080p)
フィルターは、品質の向上とシステムリソースの消費量の順序でソートされます。Bicubic,SoftCubic,Lanczosまたは Spline等のフィルターを選択します。フィルターは完全にあなたの好みで選択できますが、ユーザの便宜のため、緑色と赤色の小さなグラフで適切かどうかが示されています(緑色=良好 / 赤色=不良)
Luma downsampling は、ビデオサイズの縮小に使用されること以外ではすべて同様です(例: 1080p -> TV 720p).
Chroma resampling の SoftCubic100を使用する事をお勧めします。
10-ビットビデオ
MadVR は、8 ビットに変換することなく 10 ビットのビデオを再生可能な唯一のレンダラーです。 この機能を使用するためには、設定(F10) / コーデック で外部と内部の AVC/H264 を無効にして、外部コーデックに LAV を指定します。( * LAV は予めシステムにインストールしておく必要があります - ver.0.52 以降を推奨)
MadVR の特長
MadVR の使用にあたって考慮するべきいくつかのポイント:
- MadVR は時に MPEG2 デコーダと競合することがあります。- 再生が途切れ途切れになる場合は、MPEG2 外部デコーダをより適切なものに切り替えてください (Microsoft DTV-DVD ビデオデコーダ(Win7)、または LAV Video を推奨);
- OSD のオーバーレイ・メソッドを "ビデオと同時" にしていた場合、Light Alloy ではなく madVR から OSD が表示されます。そのため、OSD オーバーレイ・メソッドは "ビデオ上に描画" を選択してください。;
- 技術的な OSD 情報は、Ctrl + J または Q (MadVR 側の設定を変更していない限り)で表示されます。
この説明は МadVR バージョン 0.84.4 - 0.84.7 に基づいて記述されたものです。